オイル仕上げ・ウレタン仕上げ比較
オイル仕上げ、ウレタン仕上げの特徴をよくご理解した上でテーブル等の塗装方法をお選びください。当社は基本的にオイル仕上げをお勧めしていますが、オイル仕上げのデメリットのほうが気になるという方にはウレタン仕上げも賜っております。
オイル仕上げとは
オイル仕上げは木の表面に亜麻煮油や荏油等の植物油を薄く塗りこむ塗装方法です。
オイル仕上げのメリット
・木が呼吸します。 オイル仕上げは木の導管をふさぐことはないので木がスムーズに呼吸いたします。
少しですが部屋の調湿作用があります。
・有害な化学物質を含みません。
オイルは天然の植物油が主成分です。
有害な揮発性物質も発散しませんのでシックハウスの心配もありません。
お子様がなめても大丈夫です。
・磨きこむほどに味がでます。
表面を膜で覆っていませんので木本来の色艶が出ます、時間が経つほどに味が出ます。
・ウレタン塗装に比較して安価です。
オイル仕上げのデメリット
・木が呼吸するので天板に割れや反りが発生しやすい。
エアコンやストーブ等、急激な乾燥に弱いので木が割れたり反ったりする場合があります。
・しみや汚れがつきます。
すぐに拭き取っていただければ問題ありませんが、長時間濃い食品をこぼしておくとしみになります。
特に欅等、あくのある材は水でもしみが付きます。
欅、杉、栗等のタンニンを含む材は鉄(酸化鉄)と反応して黒く変色します。
塗れた缶詰の缶、スプレー缶、鉄の鍋等は気をつける必要があります。
・定期的なオイルの塗りたしなどメンテナンスが必要です。
当社でよく使用するオイル。左からアウロ、リボス、オスモカラー、未晒し蜜蝋ワックス | |
植物油なので素手で触っても問題ありません。 | |
欅は『あく』があるので写真のようなしみが付く場合があります。写真は塗れたコップを一晩置いておいたものです。 |
ウレタン仕上げとは
ウレタン仕上げは木の表面にウレタン樹脂という薄く透明な膜を作る塗装方法です。既成の量産家具はほとんどがこの塗装方法です。
ウレタン仕上げのメリット
・表面に硬い膜を張るので汚れやしみが付着しにくく、定期的なメンテナンスの必要もありません。
普段のお手入れは硬く絞った布で拭くだけです。
・木の呼吸を抑制するので割れや反りが発生しにくい。
※全く発生しないわけではありません。
ウレタン仕上げのデメリット
・オイル仕上げに比較して高価です。
テーブル一台あたり1万円程度~高価になります。
・オイル仕上げに比較して多少自然さに欠けます。
磨き込むほどに艶が出ることはありません。
・化学物質を含みます。
多少ですが有害な揮発性物質が発散される場合があります。
健康志向の方にはお勧めいたしません。
・古くなると表面の樹脂がはがれる場合があります。
その他
・オイル仕上げを施した天板をウレタン塗装に塗り替えることは可能です。
ウレタン塗装を施した天板をオイル仕上げに変更することは表面を削ればできますがそのままではできません。
・オイル仕上げはお客様ご自身でも行っていただけます。
ご参考
当社でよく使用する塗料メーカーのホームページ・オイル オスモカラー ウッドワックス、ノーマルクリアー、エキストラクリアー、リボス カルデット、クノス、グレイボ